企業を救うヒーロー?動画で活用するオリジナルキャラクター戦略

現在多くの企業が独自のキャラクターを作り、マスコットキャラクターとして利用しています。様々な企業が活用しているということは、このキャラクター戦略は効果があるということです。では、実際にどの様な効果があり、なぜこの様に沢山のキャラクターが作られているのかについてお伝えしたいと思います。
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1, 多くの場所で生み出されている企業キャラクター
2, 企業キャラクターによるビジネス効果
3, 独自のキャラクターを作る上で意識すべきこと
4, まとめ
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多くの場所で生み出されている企業キャラクター
日本最大級のクラウドソーシングCrowdWorksによると、企業キャラクターは、商品をコンセプトにしたキャラクターではなく、その企業を表すイメージで作られるキャラクターであると定義されています。商品キャラクターでは、カールおじさんやチキンラーメンのひよこちゃん等が有名です。
しかし、これらの商品キャラクターとは異なり、企業キャラクターには楽天のお買い物パンダや三井住友銀行のミドすけ等がいます。これらのキャラクターは以下の動画の様に、CMにも登場しており、企業イメージを伝える役割を担っています。
※参考資料:楽天ポイント お買い物パンダ登場編
※参考資料:三井住友銀行ミドすけ TVCM「新スマートフォンアプリ」篇
その他にも日本郵便のぽすくまは、「ゆるキャラグランプリ2016」の企業・その他ゆるキャラ部門で1位に輝いています。また、ぽすくまはアニメにもなっており、日本郵便がキャラクター戦略に力を入れていることが分かります。
※参考資料:ぽすくま「おつきさまへのおてがみ」
企業キャラクターによるビジネス効果
企業キャラクターの昔から支持されている効果として、3つあります。
①「アイキャッチ」
「アイキャッチ」とは、商品を目立たせて売り場で商品をすぐに手に取ってもらうような効果を期待出来る認知効果です。
②「ナビゲーター」
わかりやすく伝えるための役割です。商品やサービスに関して、全くの新商品となるとお客様に対して詳しい説明が必要になります。
この様な場合に、キャラクターがお客様と商品の橋渡し役になってくれます。特に理解が難しい保険サービス等の場合、お客様に「説明を聞いてみたい」という気持ちにさせる試みを行っています。キャラクターにナビゲーターをさせることで、商品に安心感を与え、企業に対する信頼感にも繋げることに成功することができます。
③「ソーシャルコミュニケーター」
「ソーシャルコミュニケーター」とは、企業や団体が行っている社会的活動や、福祉活動などのシンボルとして、一般ユーザーとのコミュニケーションを行ったり、広報活動をしたりする役割としてキャラクターを活用する手法です。
キャラクターを使うことで、企業そのものの名前や個人名などで活動するよりも受け入れられやすくなるという効果があります。
※1 参考資料:OjO 読売ADリポート[オッホ]「コミュニケーターとしての企業キャラクター」
2011年7月に実施された「キャラクター意識調査」の結果を見てみると、調査対象者である12歳から59歳の男女の過半数が、「商品のパッケージや店頭・パンフレット」「商品・サービスの広告・キャンペーン」でキャラクターを見てみたいと回答しています。
また、「社会貢献・支援等公共性が高い広告・広報活動」でも半数近くが肯定的な反応を示しています。
独自のキャラクターを作る上で意識すべきこと
まず、独自のキャラクターを作ることは、それなりの覚悟が必要です。なぜなら、独自のキャラクターの場合、作ることよりもその後の育てる作業の方が重要になるからです。
もし、短期的に成果を上げることが目的であるならば、ライセンス契約は必要だとしても、適合性のある既存キャラクターを使う方が効果的である可能性があります。
例えば、競合の中で新商品を出す場合、広告にも他社を上回るパワーが必要です。しかし、独自のキャラクターの場合、そのパワーが足りないケースが多くあります。なので、独自のキャラクターを売り出す際に、有名なタレントさんと一緒にキャラクターを使う合わせ技をすることで、企業は短期的な効果を求めるという例が多いです。
これは、マス広告では共演のタレントさんのパワーを生かし、Webサイトや店舗では使いやすい独自のキャラクターを中心に活用するやり方です。
この様に独自のキャラクターを使ったとしても、短期的な効果を見込める場合もありますが、やはり独自キャラクターを使用する上では長期的な視野を持ち、何よりも使い続けることが重要です。
<キャラクターの人気を得るためにすべきこと>
① キャラクターの人格化
商品や企業コンセプトから「人格」を作り出すことが大切です。しかし、その人格は完璧で高潔なものではなく、欠点や弱点が沢山ある様な人間くさい人格である必要があります。この人間くさい部分からお客様の共感を得て、「育てたい」と思わせます。
②キャラクターの世界観の創造
キャラクターが存在するには世界が必要です。例え空想の世界の人格だとしても、その人格が生まれた原因はあります。その原因を作るものが「世界観」です。この世界観がしっかりしていればいるほど、キャラクターが生きてきます。
③キャラクターのストーリーを作る
人格を持ったキャラクターが、その世界観の中で、どの様に生活しているのかをお客様に提示することで、より「共感」や「共生」を与えることが出来ます。広告の世界では、ストーリーは特に重要とされています。この原則は、キャラクター戦略においても必要不可欠なものとなります。
上記で紹介した「ミドすけ」や「お買い物パンダ」では下の様なサイトを用意して、この3点を伝えています。
※2 参考資料:三井住友銀行 ソーシャルメディア公式アカウント キャラクター紹介
※3 参考資料:楽天市場 お買い物パンダ オフィシャルサイト
まとめ
ここまでご説明してきたように、キャラクター戦略には苦労するポイントが沢山あります。なので、企業キャラクターを作ろうという案が出た際は、一度踏みとどまって、「既存キャラクター」ではなくて良いのかということと、長期的な戦略としてキャラクター戦略を見ることが出来ているのかという2点は最低でも確認することが必要です。
その上で、作ることになった際は心を込めて育てていけば、きっと企業にとって大切な存在として機能してくれることになるでしょう。
参考
・Crowd Works 「こんな効果的!企業がキャラクターを使うメリット」https://crowdworks.jp/lp/cl/competition/characters/articles/8074
・Crowd Works 「キャラクターにはこんな効果がある!企業のマーケティング戦略」https://crowdworks.jp/lp/cl/competition/characters/articles/8071
・Crowd Works 「イメージアップ!企業キャラクターの効果的PR術」https://crowdworks.jp/lp/cl/competition/characters/articles/1762
※1 OjO 読売ADリポート[オッホ]「コミュニケーターとしての企業キャラクター」http://adv.yomiuri.co.jp/ojo/tokusyu/20120405/201204toku1.html
※2 「三井住友銀行 ソーシャルメディア公式アカウント キャラクター紹介」http://www.smbc.co.jp/sns/character.html
※3 「楽天市場 お買い物パンダ オフィシャルサイト」
http://event.rakuten.co.jp/okaimonopanda/

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