動画マーケティングで絶対知っておきたいhhh戦略とは?

「今までいくつか広告を出しているのに、なかなか売り上げが伸びない。何故だろう?」そう感じていませんか。実は広告は、それ単体で効果を得ることは難しく、人を惹きつけるためには3つの大きな流れが必要だと言われています。動画マーケティングで効果を実感するにはその流れを理解することが絶対です。今回は、誰に向けてどんな動画を作ればいいのか10分で分かるようにまとめました。これであなたも動画マーケティングマスターです!
hhh戦略ってなに?
動画マーケティングについて調べていると必ず出てくる言葉「hhh戦略」とは一体なんなのでしょうか。まずはそこから説明しましょう。
hhh戦略(スリーエイチ戦略)とは、2014年にGoogleが提唱した良質な動画コンテンツを制作するための基本的な指針のことです。動画コンテンツを3つのタイプに分け、タイプごとにターゲットを明確にしたうえで、フィットするコンテンツを提供し、成果を最大限得られるよう考えられた戦略です。動画コンテンツの3つのタイプとは、ターゲットが顧客になるまでの過程によって分かれており、それぞれHero(ヒーロー)、Hub(ハブ)、Help(ヘルプ)と呼ばれています。
■Heroコンテンツ
笑わせられたり、思わず見惚れたり、感動させられるような話題性のあるコンテンツのことです。まだ商品やサービスの存在も知らない潜在顧客に興味を持ってもらい、「ああ、あの動画の商品ね」と認知度を上げることが目的です。
■Hubコンテンツ
興味を持ってくれた見込み顧客にターゲットを絞ったコンテンツです。Heroコンテンツを面白いと思ってくれた視聴者を取り込み商品購入につなげるため、「なるほど、あの商品にはこんな良いところがあるんだ」と理解を深めるコンテンツを作ります。
■Helpコンテンツ
商品を購入した顧客に対し、疑問を解決サポートするためのコンテンツです。顧客の詳しく知りたいという気持ちに応える目的がありますが、同時に見込み顧客の背中をおす効果もあります。
動画マーケティングに必要な「ファネル」とは
hhh戦略とあわせて考えたいのが「ファネル」です。ファネルとは漏斗(ろうと)のことで、ステージごとに顧客の絞り込みを行い、どの顧客がどこのステージに属しているか選別することから始めていきます。hhh戦略だけで考えようとするとイメージが湧きにくいことがありますが、ファネルを書いてみるとイメージが明確になり戦略を立てやすくなります。
【ステージ1:潜在顧客】サービスの存在を知らない人へ知ってもらう目的のHeroコンテンツ
↓
【ステージ2:見込み顧客】サービスに関心を持っている人へ興味を持ってもらう目的のHubコンテンツ
↓
【ステージ3:顧客】既にサービスを利用しており、リピートしてもらう目的のHelpコンテンツ
hhh戦略の流れを立てよう
多くの人に知ってもらうためには、とにかく拡散されることが重要です。「これ面白いよ!」と拡散される動画というのは、とにかくハイクオリティな仕上がりのものがほとんどです。人気俳優の起用や目を引く設定など、広告であることを忘れ、まるで映画やドラマを見ているような気分になれるものがHeroコンテンツとしては相応しいでしょう。
Hubコンテンツを作るポイント
商品やサービスのファンを獲得するためには、こまめにたくさんのコンテンツを発信し続けることが大切です。Heroコンテンツほどのクオリティやインパクトは必要なく、飽きさせない工夫に重点をおきましょう。次も見たいと思えるようなシリーズ化した動画がよいでしょう。コンテンツ例としては、連続もののショートドラマや、商品やサービスのレビューなどがあります。
Helpコンテンツを作るポイント
顧客として定着してもらうためには、ユーザーの疑問や不安をひとつずつ解決していけるような動画を作りましょう。ユーザーが求めているものは何なのか、どんなことに困っているのかを調査し、コンテンツに反映させていきましょう。コンテンツの例としては、Q&A動画や製品の取り扱いマニュアルなどがあります。
ファストフード店の戦略
では、hhh戦略について学んだところで、ここで実際にファストフード店の戦略を立ててみましょう。
あなたがマーケティング担当をしているファストフード店の売り上げが伸び悩んでいるとします。そんな時、いきなりHeroコンテンツの企画を練るのではなく、初めにどんな結果を得たいのかを考えます。当然、「売り上げをアップさせたい」と言うのが最終目標ですが、そこから派生させてそのために何が必要かを考えていくのです。何故売り上げが伸びないのかを軸に、考えられる原因と対策を書き出しましょう。
- メニューに飽きられている→新メニューの開発
- 体に悪いと思われている→食品の安全性や栄養面をアピールする
- 客層が偏っている(若者がメイン)→メニューやサービスを充実させ幅広い層を取り込む
- 他店より金額の設定が高い→コスト削減と値下げ
このような原因と対策が思いつきました。この中から、『客層を広げるためのメニューやサービスの充実』を選んでみます。Heroコンテンツは思わず拡散したくなるような驚きや感動や笑いが必要ですので、例えばこのように企画を立てます。
若者の利用者がほとんど
↓
子供連れの主婦にも利用してほしい
↓
キッズデーを設ける
↓
「店員もお客さんも全て子供が演じる動画」
ファストフード店のCMでは、レジでの店員とお客さんのやり取りが定番の映像ですが、キッズデーというキーワードから「出演が全て子供」とい話題性のある動画を作ります。本来大人がやっているはずのことを子供にさせることによって「可愛い」「面白い」と思わせることができます。インパクトのある動画で認知度を上げる、これでHeroコンテンツの要素はクリアできました。
次にHubコンテンツです。興味を持ってもらい、ファンになってもらうためにキッズデーにはどんなサービスがあるのか細かいテーマで動画を作りましょう。例えば「キッズデー限定のメニューがある!」「自分で工作できるおもちゃがついてくる!」など、商品紹介メインの動画は比較的作りやすいです。また、お父さん・お母さん・子供の3人家族をメインキャラクターに据えて、コミカルなドラマ仕立てにするのもリピートしたくなる動画としてはいいアイデアです。最後にHelpコンテンツです。今回のファストフードの場合は、「キッズデーのサービスって何歳まで利用できるの?」「子供の健康に悪くないの?」といった疑問が予想されますので、そういった疑問を解決できる動画を発信しましょう。「キッズデーの対象は小学生まで」「当店の商品にはこんな栄養素がある」など、具体的に示してあげることで理解が深まり顧客が定着します。
得たい結果から考え逆算する
hhh戦略を取り入れた動画マーケティングについて解説してきましたがいかがでしたか。ただ商品を紹介するだけの広告を作るのではなく、その前後に認知度を上げる動画や顧客をサポートする動画を用意することがマーケティング成功の鍵だということが分かりましたね。
また、常にファネルを意識し、潜在顧客から顧客への流れを理解しておけば、「この結果にたどり着くにはどうすればいいか?」と逆算するクセがつきます。hhh戦略について学んだ今日を機会に、目的を明確にした効果的な動画づくりを心がけましょう。

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